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Interview
インタビュー

07女性オーナーのたった一言で体に電気が走る。

川尻

そうです。最初は結構それも衝撃的だったんです。自分の体に電気が走るぐらい、そんな 生き方があったんだぐらいの感じで、衝撃的だったんです。そこからほぼ毎日のように夜 ご飯を食べるようになって、3階に住まわせてもらっていたんです。おばあちゃんも上に 住んでいて、僕が3階に住んでいてみたいなのが1年半ぐらい続いた。結構そのおばあちゃ んが酒飲みで、お酒が大好きなおばあちゃん。夜6時ぐらいになると、冷蔵庫からマグロ を引っ張り出してきて、マグロを切ってビールを飲む。今日もマグロかみたいな感じだっ たんです。それが毎日ずっとお酒を飲みながら、向こうもお酒が入ると気分が良くなって いる。それでいろいろ引き出すみたいに聞いて、どういうことをされてきたとか、そうい うときはどうやったのかみたいに、結構エッセンスとしていろいろ吸収できました。

すごい生活!でも気になるのが、川尻さんはそのときは昼間仕事をして、夜はそのおば あちゃんから経営とか生き方のレッスンを受けるわけですけど、遊び歩いたりはしていな かったですか。あまりそのときは?

川尻

そうです。正直お金がなかったんです。美容師は店長になっても、おそらく僕が手取りで 稼いでいた額は 25 万円ぐらいだったと思う。結局そこに住まわせてもらっていたので家賃 は要らなかったのですが、夜で歩いてキャバクラに行ってお金使うとか、遊んでみたいな、 都内の子たちがやっていた遊びをするほど余裕はなかったです。

夜はそのおばあちゃんとマグロを食べながら、いろんな人生の生き延び方というか、経営 の仕方とかを聞かざるを得なかったというのもある。でも聞いていると、興味がものすご くあったようですよね。

川尻

別に苦ではなかったです。あしたこれを聞こう、あ さってはこれを聞こうみたいに、自分の中で「そん な面白い生き方があるんだ」と魅了されてきました。 結構ね。

最初は普通のおばあちゃんに見えていたけど、聞け ば聞くほど人生のポイントがものすごい学びになった。

川尻

やっぱり環境ってすごいなと思いました。毎日こう いう脳みその人たちと一緒にいると、自分までそう なってくるんです。自分は逆に言うと、その人といたから、商売人じゃなかったのに、だ んだん商売人になったんだと思います。

そんな出会い、ありますか。すごいですね。1年半ぐらいそうやって夜食事をしながら、 おばあちゃんに質問し続ける日々があって、そのあとどうなるんですか。

川尻

そのあとに、ちょうど 27 歳まで3年ぐらいすごくお世話になったんですが、自分の店を持 つ感覚とか経営とはこういうものなんだみたいなのは自分の中では吸収しきっちゃったことが増えてきて、次のステージかなと自分で思ったんです。
そのおばあちゃんからお店を買い取ろうかなとも思ったんですが、国民政策金融公庫に行って、本当に申し込んでお金も下りる寸前まで行ったんですけど、自分の中で何か引っかかっ ていたのが、美容室の数とか美容師の数があまりにも多いことでした。コンビニ、歯医者川尻 さん、美容師って本当にどこにでもあったのです。その中で自分はそのおばあちゃんに言 われたことが結構しっくり来ていたのが、みんなができることで自分が勝負しても。本当 に自分が今後、例えばざっくりだけど、豊かで幸せな人生を歩んでいきたい。それにはお 金も時間も必要みたいなざっくししたイメージの中で、美容室を日本で今開いて、勝負して、果たして? みたいなのが結構あった。
とはいえ、これだけ多い美容師室の中でも当てて成功する人もいれば失敗する人もいるわ けですけど、自分はどこのマーケットで美容師として戦えば目が覚めるだろうというのを、ずっと考えていたんです。そこで目を付けたのが海外。

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