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Interview
インタビュー

04とにかく量をたくさんこなす美容師時代に感じたこと。

そこで急激に働くこととかお金をもらうこととか人と接することを学んで、3年半働いて、そのあとどうなるんですか。

川尻

3年半働いたあとに国家資格で免許が取れて、次に自分がスタイリストとしてやりながら、だけど経営とかマネジメントの勉強をしたいと思って、『とらばーゆ』という、今はもう日本ではわからないですけど、当時の日本で。

昔ありましたよね、こういう厚いやつ。転職の。

川尻

リクルートのあれを買ってきて、片っ端から美容室に電話して、幾つか受けにいったんです。そこで自分がすごくフィーリングが合うと思ったオーナーさんがいて、結局そこも3年ぐらい働かせてもらったんです。それはどんな美容室だったかというと、スーパー銭湯の中にある美容室でした。
僕が最初に働いたところは割と高級店だったんですけど、次に働いたところはカットだけの専門店といって、よくQBハウスとかがやっているんですが、あの形態がスーパー銭湯の中に入っていて理美容を兼ね備えていた。なので、シャンプーは「自分でお風呂に行って洗ってください」みたいなやり方なので、10分ぐらいで月に約1000人切っていました。

すごい。それは全くお客さんの質も違いますよね。反応も。

川尻

そうです。いい意味では合理主義のお客さんが来るというか、「1000円で髪の毛を短く切ってもらってすっきりしたらいいわ」みたいな、「別に変にならなければ」「右と左をちゃんと合わせね」みたいな人が来るような感じです。

そこでまた3年ぐらいですか。

川尻

それがよく続いたと思うんですけど3年間やって、その会社もスーパー銭湯の中に大体、絶頂時は全部で7店舗ぐらい出していたんです。神戸の垂水に今もあると思うんですが、月の湯舟という、スーパー銭湯の中でも割とデザイナーズ・スーパー銭湯みたいな、ちょっとおしゃれな銭湯がある。そこの中の小さな3席を自分が店長として持たせてもらって、(銭湯の中には)マッサージ屋さんとかエステやさんとかをつくっていて、そこで3年やりました。

その3年は修行というか、1店舗目の3年に比べると、まだ仕事としては楽しかった感じですか。店長だし。

川尻

そうですね。お店を本当に自分で持つ、一歩手前のステージというか。これだけ切っていると、もう慣れていくじゃないですか。ハサミも本当に自分の体の一部だし、結構技術的にも磨けたという時期でした。

数切るというのが一番ですよね。職人の世界では、数切らないと勝負にならないですもの。

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